コンタクトレンズには、安全に使用するためにさまざまな期限が決められています。
何となく「使用期限を守らないと目に悪影響が出そう」と思いながらも、「まだまだ使えるのでは?」「捨てるなんてもったいない」と考えたことがある方もいるかもしれません。
そこで今回は、コンタクトの使用期限3種類の違いと、期限を守らなければならない理由について詳しく解説していきます。
1. 覚えておきたいコンタクトの使用期限は3つ
覚えておくべきコンタクトの使用期限は「使用期限」「使用期間」「装用時間」の3つです。
- 使用期限:未開封の状態で製品の品質が保証される期限
- 使用期間:開封後からの使用できる日数
- 装用時間:コンタクトを問題なく目に入れていられる時間の目安
それぞれ示す意味が異なるので、違いを理解してしっかりと期限を守ることが大切です。次の章から詳しくみていきましょう。
2.コンタクトの使用期限・使用期間・装用時間の違い
コンタクトの使用期限・使用期間・装用時間の違いは次のとおりです。
コンタクトの使用期限とは
コンタクトの使用期限とは、未開封の状態で保管した際に品質が保証される期限です。
1day、2week、1monthタイプのコンタクトレンズに設けられていることが多く、開封すると適用されません。メーカーによりますが、製造から1年半前後で設定されるケースが多くみられます。
コンタクトの使用期間とは
コンタクトの使用期間とは、開封後から使用できる期間を表しています。
例えば、1dayタイプなら開封後1日使用可能(一度はずすと再装用不可)、2weekタイプなら開封後2週間使用可能です。
定期的に交換する2week、1monthタイプは開封後それぞれ2週間、1カ月の間はつけ外しが可能ですが、その間に1度しか使っていなくても使用期間が過ぎれば新しいレンズへ交換しなければなりません。
コンタクトの装用時間とは
コンタクトの装用時間とは、レンズを目の中に入れて使用できる時間のことです。
1日の装用時間の目安は12~16時間とされていますが、生活環境や目の状態、使用しているコンタクトレンズの種類によって異なります。
例えば、初めてコンタクトレンズを使用する人、ドライアイ気味の人は1日の装用時間が短くなる場合があるので、眼科を受診した際に確認し、医師の指示に従いましょう。
3.なぜコンタクトの使用期限を守らないといけないの?
コンタクトの使用期限を守らないと、以下のようなトラブルが起きやすくなります。
レンズに汚れが付きやすくなる
レンズは毎日取り外しやこすり洗いをする過程で、どんなに気をつけていても微細な傷がつき、汚れが付きやすくなります。使用期限をすぎると、どんなに丁寧にこすり洗いをしても汚れが目立ちやすくなり、くもりや目のトラブルにつながる恐れがあります。
レンズの酸素透過率が落ちる
コンタクトレンズは日に日に劣化し、酸素透過率も徐々に低下していきます。酸素透過率が低下すると目に十分な酸素が届きにくくなるので、目が乾燥したり傷つきやすくなります。
感染症になりやすくなる
使用期限を守らずに汚れがつきやすくなったレンズや酸素透過率が低下したレンズを使い続けてしまうと、目が乾燥し眼球に細かな傷がたくさんついていきます。
その傷から細菌が入りやすくなるため、目の感染症を引き起こす原因になります。
角膜障害や視力低下につながる
酸素透過率が低下したレンズを使い続けると目が酸素不足になり、角膜内皮細胞の減少、血管以上などの角膜障害のリスクが高まります。最悪失明する恐れもあり、大変危険です。
4.コンタクトの使用期限を確認する方法
コンタクトの使用期限・使用期間は、主にパッケージの側面やレンズ装容器のホイル部分に印字されています。装用前に必ず確認しましょう。
推奨される装用時間はレンズの種類やメーカーによって異なるので、取扱説明書で確認します。眼科で推奨された装用時間があればその時間を守るようにしましょう。
5.まとめ
コンタクトレンズには、使用期限、使用期間、装用時間の3つの期限があります。
- 使用期限:未開封の状態で製品の品質が保証される期限
- 使用期間:開封後からの使用できる日数
- 装用時間:コンタクトを問題なく目に入れていられる時間の目安
期限を守らないとレンズに汚れが付きやすくなったり、酸素透過率が低下したり、感染症にかかりやすくなることがあります。
目の健康を守るために、使用期限を守って正しくコンタクトを装用しましょう。